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今日覚えたい文法

pas de 人名

今読んでいる本にこんな会話があります。

Je voudrais te poser une question.
- Oui ?
Qui est Phil Junior ? (…)
- Je ne connais pas de Phil Junior.


なぜ固有名詞の後に、一般的に否定冠詞と呼ばれている de が付いているのでしょう?

À l'école, nous avons une bonne secrétaire. Tu connais Michiyo, non ?
- Non, je ne connais pas Michiyo.

学校に素晴らしい秘書がいるんだ。美千代知ってるでしょ?
- 美千代は知らないな。

この場合は、知り合いであるないに関わらず、特定の女性秘書を指しているのです。あえていうと「LA 美千代」ということです。

一方、動物園でこんな館内放送が流れてきました。

Nous cherchons une petit JUGEMU, qui porte…
- Pas possible. Il n'y a pas de JUGEMU. Il n'y a personne qui appelle son fils JUGEMU.

ジュゲムくんとおっしゃるお子さんを探しています。
- ありえないよ。どこの誰が自分の子供にジュゲムなんて名前をつけるんだ!
(例文ですので、もし万が一そのような名前を持った方がいらっしゃたらお気を悪くなさらないように)

pas de となっている場合は「一人も〜ない」ということなのです。一人もジュゲムはいないよ、と言っているのです。
冒頭の文の Je ne connais pas de Phil Junior. 「一人も Phil Junior なんて知らない」と言う意味なのです。誰も特定の人を指してはいないのです。

「固有名詞に冠詞はつかない」というのはいわゆる初級文法での話であって、実際の運用の場ではありとあらゆることが起こるのです。

普通名詞に冠詞がつかないこともあるし、名詞が形容詞という役割を持つこともあるし、前置詞が複数並んで使われることもあるし、複合過去形がさらに複合形になることもあるし、近接未来刑が複合形になることもあるし…

まあ、何でも起こります。
言語に関しては「思い込み」は禁物です。

ご参考まで

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