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今日覚えたい(昔の)発音

信じがたいけど事実なんでしょうね。

Littré - Dictionnaire de la langue française, Édition de 1873-1874

こういうタイトルの有名な仏仏辞典があります。今はアプリで見られるので、時間があるときにぼちぼち読んでいます。


この辞書の特徴を挙げるとすると、(当時の)「音」の記述がかなり詳しいということです。この辞書を読むと、当時のフランス人が話していた「音」が聞こえてくるのです。
1873年というから、今から約150年前で明治5年発行ですね。

そこに目を疑うような記述がありました。
(今でも多少疑っていますが、Littré ほどの辞書が間違うとは考えにくい...)


CLEF
ou CLÉ

klé ; l'f ne se prononce jamais ; au pluriel l's se lie : les clefs étaient.... dites : les klé-z étaient

当時「鍵」を表す語のつづりは、どちらかというと clef が主流だったのですね。そこは当然想定範囲内です。
問題は次の記述です。

「f が発音されることは決してありません、複数系の場合 s は [z]と読まれます。les clefs étaient は les klé-z étaient と発音してください。」

なんですかこの「現代フランス語では絶対にやってはいけないリエゾン」は!?


現代フランス語における、主語と動詞のリエゾンのルールはこうです:
代名詞(je, tu... ils)が主語にあり動詞が母音または無音のhで始まっている場合は、リエゾンをしなければいけない。一方、複数形の一般名詞が主語の位置にある場合でも「リエゾンはしてはならない」

という訳で、150年前にタイムマシンで行って、音を聞いてみたいのです。これだけだと歴史を歪めることもないでしょ。


ところで、clé(21世紀のつづり)は「鍵」以外の意味をいくつも持っていますよ。賢明な「あ・な・た!」は辞書を引いて確認をしてくださいね。

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