関係代名詞を使うこということ
「関係代名詞って難しいです」
多くの学習者から同じ反応が帰ってきます。
難しいという発言の裏には、2つの観点があるようです。
1. qui / que / où / dont... 使い分けがわからない。
ここは私たち「教師」の説明不足もしくは技量不足なのでしょう。もっと良い説明はないか、と日々考えています(大げさですね)。
2. 会話でうまく使えない。
おそらく本質はこっちなのです。
Regarde la maison と言った後に、何か関係代名詞を使って説明を加えようとします。
文法問題集では簡単です。後ろに続く表現の構造を考えて、主語の役割をしているからqui、直接目的語の役割をしているからque... 後ろに一旦目をやって、また戻ってきて関係代名詞を書けばいいのですから。
話す時には大変です。
la maison と言い終わるか終わらないかの時に、後続の表現が脳裏に薄っすらと浮かんでいる必要があるのです。全文ではなくてもいいですが、ぼんやりとしたイメージで、先行詞(この場合は la maison)にどういう構造の動詞を含む文を説明として付け加えるか、ということを考えている必要があるのです。
いやあ、簡単ではありませんよね。
ただこれは日本語でも同じことなのです。
明日ともだちと京都、に?へ?で?
どれを使えばいいのですか?
そんなことを質問されても困りますよね。
明日ともだちと京都「へ」、大津でお茶会に呼ばれていて、その帰りにちょっと立ち寄ろうかと思っています。
この場合は京都と言った時点で、最後に出てくる「立ち寄る」という動詞がなんとなくイメージできているはずなのです。
明日ともだちと京都「で」、久しぶりに2年ぶりかなあ、どこか美味しい見晴らしのいいレストランでランチしようと思っています。
この場合は「ランチをする」という表現が頭の隅に浮かんだから「京都で」と言ったのですよね。
たしかにその通りです。
ではどうすれば関係代名詞を、会話の中でうまく使えるようになるのでしょう。
いつもと同じ答えです。
使えそうな例文をまるごと覚えてください。
応用はそれからです。
たくさん例文を覚えたら「2次的な感」が少しずつ付いてきます。
焦らず確実に、進んで行きましょう。