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今日覚えたい文法

 Modiano の" Dans le café de la jeunesse perdue" の冒頭部分でこんな文に出くわしました。

みなさんはどう理解をされますか?


Elle ne venait pas à une heure régulière.

「彼女はいつもの1時に来ていなかった」


半過去の部分をどのような用法と捉えても、このままでは正確に理解するのは難しそうです。

正しく解釈ができない時には、思いがけないところを思い込んでいて取り違えていることがあります。


ここでの思い込みは une heure です。

"à une heure" って「一時に」でしょ?

そうなのですがここは "à une heure régulière" ですね。
ここでの une の解釈は変える必要があるのです。

「"une" は数詞と不定冠詞の両方として機能します」

はい、当たり前のことを書いていますよ。
でも "à une heure" と見たら思考停止に陥ってしまいがちなのです。馴染みの表現ですからね。

まだ読者は知らないけれど、とある1日のどこかの「決まったある時間に彼女は来ていたわけではなかった」

ここでは数詞ではなく「不定冠詞」ですね。

不定冠詞とは、いろいろ可能性があるけれど、話者と聞き手が了解していない、適当な、とある「ナニカ」なのです。


Elle ne venait pas à une heure précise.

これだと、数詞とも不定冠詞とも、両方の解釈が可能ですよ。

1. 1時ちょうどに来ていたわけではなかった。
2. 彼女は(読者は知らない)いつも決まった時刻に来ていたわけではなかった。

いやあ、楽しいですね。

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