代名詞の位置
(携帯、壊れちゃった)修理しなきゃ!
「修理(réparer)しなきゃ」をフランス語にしてみてください。
制限時間は1分です。
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さて答え合わせです。
しなきゃ、の箇所は il faut も使えそうですが、わたしなら個人的なことがら・事件なので je dois (devrai)をつかいます。
Je dois réparer le/mon smartphone. でしょうか?
はい、もちろん可能です。でも自分で修理をするのですか?
ケースやボタンが外れたくらいの軽度な修理ならできますが、その場合は「携帯壊れた」とは言わないでしょうね。
「第三者の関与」が必要になってきます。プロに修理を依頼するわけですね。第3者の関与があるときには使役動詞 faire を使うのが自然ですよ。「〜してもらう」という訳です。
Je dois faire réparer le smartphone.
はい、できました!
では前文で「携帯、壊しちゃった」と言っているので le smartphone を代名詞化してみましょう。
「何を」「どこに」置きますか?
30秒待ちます。
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男性名詞単数形で何の前置詞も付いていないので、le であることはわかったと思うのです。問題は「どこに」だと思うのです。
1. Je le dois faire réparer.
2. Je dois le faire réparer.
3. Je dois faire le réparer.
どれにしましょう?
代名詞の位置の大原則は「一番関係が深い動詞の直前」です。
「修理をすること」と「する必要がある」ことは何の関係もないので、1. は間違いです。では 2. または 3. のどちらでしょう?
「一番関係が深い動詞の直前」のルールに従うと、「携帯を修理すること」を「してもらう」なので、réparer le smartphone → le réparer となりそうですよね。
ただ残念ながら、現実はそうは甘くはないようです。
おそらくネイティブの意識の中では、faire réparer が1つの動詞のように感じられているようです。他動詞 cuire(調理をする)があるのに faire cuire を使うことからも、その様に類推できます。faire réparer を一つの動詞と考えれば、
2. Je dois le faire réparer. が正解となるのです。
ルールは(例外はあるにせよ)、「使役の faire + 動詞の原形」の後にあった名詞を代名詞化したときには、faire の直前に置かれます。
また長くなってしまいました。
毎日読んでくれてありがとうございます。