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今日覚えたい発音

la Bourgogne vs la Bretagne


全く違う土地だし、全く違う発音で構成されている「フランスの地方名」ですね。← 「地方名」に関するツッコミはなしでお願いします。


地理が苦手な方がどっちがどっちかわからないという話ではなく、うまく前半(=第1音節)が発音できない学習者がいるようです。
見ていきましょう。


Bourgogne [buʀ.gɔɲ]
Bretagne [bʀə.taɲ]


第2音節は特に難しい発音ではないでしょう。
[ɲ] は軽く発音する「ニュ」と考えて問題はないので、「ゴーニュ」「ターニュ」というイメージの発音です。


問題は「第一音節」なのです。

カタカナだと両地方とも「ブル」で始まるのですが、「母音の位置」が違います。

Bourgogne [buʀ.gɔɲ]
Bretagne [bʀə.taɲ]


[ʀ] が皆さんの滑らかさを阻害しているように思えるので、一旦外して考えてみましょう。

Bourgogne [bu.gɔɲ] → 「ブ.ゴーニュ
Bretagne [bə.taɲ] → 「ブ.ターニュ


理解してもらう(pour se faire comprendre)ためには「間違いなく」このカタカナのほうが通じます。


理由は簡単です。「音節数(=リズム)が正しい発音と同じだから」です。

[ʀ] を発音しないことで、音節数が正しく発音した場合と同じになったのです。[ʀ] を意識しすぎると必要のない母音が挿入され、

× Bourgogne [bu.ʀɯ.gɔɲ] ← 3音節
× Bretagne [bɯ.ʀə.taɲ] ←
3音節


ネイティブは自分が持っている「3音節の単語リスト」の土地グループに当該語を探しに言った結果、そこにふさわしいものがないために「理解ができない語」として認識されるのです。


最近のわたしの考え方は以下のとおりです。

「細かい発音 ≦ 音節数」
細かい子音の発音こだわりすぎるよりは、(音節を作る母音はだめですが)できない子音は無視をしても多くの場合問題はないのです。特に [ʀ][l] は... プロの皆さんは異論はあるでしょうが... すっ飛ばして発音しても通じます!


一つの考え方としてご理解いただければ幸いです。