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今日覚えたい表現

今日は1月17日なので、こんな記事です。
(昨日の続きは明日です、ごめんなさい)


être vivant être en vie はどこが違うのでしょう。
辞書を見ると両方とも「生きている」って書いてありますね。

全く違うことを表していますよ。


vivant形容詞ですね(あまり品詞を限定するのは好きではないのですが、ここでは便宜的に定義をしておきます)。

形容詞というのは「名詞を修飾して事物の性質,状態を表わす単語」とでも定義をしておきましょう。

「生きている」という状態を説明しているだけなのです。その状態が無限なのか有限なのかは、全く関与していないのです。
「いまどうであるか」が重要なのです。

「今生きているか」の反対は「今生きていないか」ということなので、vivant の反意語は mort(死んでいる)ということですね。


ということは、人間に対して日常的に使う表現ではないということですね。

自己に巻きこまれて瀕死の状態の人について Il est encore vivant !(まだ生きてるぞ!)なんていうこと無いことはないでしょうが、それ以外の場面で人間に使うのは難しそうです。


魚が生きている状態である、なんてことを表現する場合に用いられます。

「活け造り」をフランス人が見たら、
Oh, là là, le poisson est encore vivant !?
なんて叫び出しそうです。


Être en vie
の方は使い方が大きく異なります。
前置詞 en は元々 dans だったのです。
dans ということは「〜の中」なのですから、あえて言うと反対は「〜の外」ですよね。と言うことは
空間にしても時間にしても「有限」なのです。「限度がある」のです。

En vacances, en bonne santé(malade は形容詞), en réunion, en fleurs, en colère, en panne...
全部一時的な状態を示す「形容詞句」であって、「形容詞」ではありませんね。

限りがある人生の中で「生きている」、有限な時間の中で「毎日歩いている」ことが、être en vie ということです。


わたしを含めこの記事を読んでくださっているみなさんは、

Nous sommes en vie. 
なのです。

さあ、前を向いて笑って la vie を楽しみましょう。
でなければ、いなくなった人に、申し訳がないです。