所有代名詞を使ってみよう。
私のスマホはあなたのスマホよりもパワーがない。
Mon smartphone est moins puissant que ton smartphone.
2度も「スマートフォン」って言うのって面倒くさいですよね。
フランス語は省略しないから長いし…
日本語であれば「あなたの」で一度出てきた名詞とその所有者を同時に伝えることができますね。フランス語ではどのような方法があるのでしょうか。
そんな時には「所有代名詞」です。
男性名詞単数形の「あなたのもの」ton 名詞 → le tien
男性名詞複数形の「あなたのもの」tes 名詞 → les tiens
女性名詞単数形の「あなたのもの」ta 名詞 → la tienne
女性名詞複数形の「あなたのもの」tes 名詞 → les tiennes
注意することが2点あります。
1. フランス語では名詞を文法的に「人とモノ」で区別をすることはありません。il がJean を指したり le Japon を指したり、時には l’air のような実態のないものも言い表せることを思い出してください。le tien が あなたのお父さん、あなたの庭、あなたのカバン… なんでもいいのです。
2. この一連の表現は「名詞」です。したがって、主語にも、属詞にもなりますし、目的語として使うことも前置詞の後に置くこともできるのです。私の知識では、英語の世界では mine は形容詞として機能していたように思えるのです。with mine は言えないんじゃないかなあ。フランス語では avec le mien は全く問題ありません。
Mon smartphone est moins puissant que le tien.
ラクですね。
もちろん場面の中でなんの話題をしているかわかっていれば、音として名詞が使われていなくても突然口に出していいのです。
目の前に高級車が停まっていて、横にいる友人が鍵を取り出して乗り込もうとしたら
C’est la tienne ?
残りの人称の「所有代名詞」は辞書や参考書で確認してみてくださいね。
「使わない文法項目はありません。どれもが同じレベルで使われているので必要なのです。いらない項目は消えてしまっているはずです」